ファンレター

「放課後ミステリクラブ」を読んで、感銘を受けた娘が、知念実希人先生に人生初のファンレターを書くと意気込んだものの、結局、今に至るも白紙のままです。

 


本が苦手だった娘ですが、「放課後ミステリクラブ」で本の魅力に目覚めたようで、この夏休みで三回は読んでいました。

本の魅力に気付かせてくれた大切な一冊のはず。

だからこそ、ファンレターを書きたいと言っていたのに、何があったのだろう? と疑問に思い、訊ねてみることにしました。

 

私「書くんじゃなかったの?」

娘「上手く文章が書けないんだもん。パパ手伝って」

私「絶対にダメ」

娘「どうして?」

私「パパが手伝ったら、知念実希人先生に一発でバレる」

娘「バレるかな?」

私「バレるに決まっているだろ。相手はミステリ作家だぞ。ミステリ作家は、ロジックで思考して、ありとあらゆる嘘を見抜く生き物なんだ。だから、絶対に添削はしない」

 

これは、私の持論です。

ミステリ作家相手に嘘を吐くことほど危険なことはありません 笑

 

娘「でも……」

私「でも、どうしたの?」

娘「凄く書きたいんだけど、どうすれば上手く書けるか分からない……」

私「上手く書く必要はないよ」

娘「でも、作家の人に恥ずかしい文章書けない」

私「世の中に恥ずかしい文章なんて一つもない。拙くても、短くても、字が汚くてもいい。自分で想いを伝えることが、何より重要なんだ」

娘「パパは、下手な文章の手紙が来ても、怒らない?」

私「怒る訳ないじゃないか! ファンレターはどんなものでも嬉しいんだよ。パパも、過去に貰ったファンレターは全部保管してあるんだ」

娘「そうなの?」

私「よし。見せてあげよう」

 

という訳で、娘に保管してあるファンレターを見せてあげました。

 

娘「これ、全部読んだの?」

私「もちろん。小説を書いていて辛いとき、このファンレターが何よりの支えになるんだよ」

娘「そっか……上手く書けないかもしれないけど、やっぱり書いてみる!!」

 

と、娘はニコニコしながら、自分の部屋に戻って行きました――。


もしかしたら、私にファンレターを書いてくれた人たちも、こんな風に葛藤しながら、書いてくれたのかな? などと思うと、頂いたファンレターたちが、より愛おしく感じられました。

 

 

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Published on August 25, 2023 17:55
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Manabu Kaminaga
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