ももこ先生へ
さくらももこ先生のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
もう何年もお会いしていなかったので、闘病されてた事も知りませんでした。
「今度お会いする時は、僭越ながら、ぜひ私にお食事をごちそうさせてくださいね!」と言っていたのに。
とうとう奢られっぱなしでした。大変お世話になったのに。小さなご恩返しのひとつもできなかった。悲しいよ、早過ぎるよ、先生。
私は、ご縁あって、ももこ先生のアシスタントをすることがなければ、漫画家にはならなかったと思います。デビュー前後、本当にたくさんお世話になった、大恩あるお方です。
アシスタントの時、何日か寝食を共にして手伝わせていただき、色々なお話を聞いた事は、とても得難い経験でした。もちろん勉強にもなったし、何より、楽しかったです。漫画どおり、楽しい方ですから。
なんか、小さな何でもない事を、すごく面白い話に発展させて、お腹痛いほどゲラゲラ笑ったりした事が思い出されます。たとえば「ハナゲ」ってテーマがあったら、まず30分は爆笑トークが繰り広げられます。そんな『生ももこワールド』を間近で見られて、幸せ過ぎました。
先生、きっと悔しかったですよね。ご病気になってしまった時にも、ももこ先生の事だから、これを治して、エッセイに描いてやる、くらいのお気持ちがあったのではないかと思うのです。
それ、読みたかったです、先生。
いやその前に、ご病気にならずにお会いしたかったですけども。
すみません、まだ動揺があって混乱してます。
突然の訃報に驚きと悲しみで動揺していた時も、私はももこ先生からいただいたコジコジのTシャツを着ていました。大変着心地が良く、作業中に良く着ています。
その前日、某長時間テレビを観ていた娘から、その番組のテーマであった「人生を変えた人は誰か」みたいな事を聞かれ、私は、まず娘と夫、その次はさくらももこ先生だよ、と答えた所でした。娘はちびまる子ちゃんファンですから、ちょっと得意げに。
もう、先生が天国へ旅立っておられたなんて知らずに…。
ちなみにその時の服は、神のちからっ子新聞Tシャツでした。
たとえ悲しい出来事も、書き方次第で少しだけ軽く面白くして、読み手に重過ぎず伝えられる事は、ももこ先生の作品とお人柄から学びました。
ももこ先生!!ありがとうございました!!
どうぞ、 どうか、安らかに。
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