フィッシュストーリー
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Read between November 3 - November 21, 2017
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に乗っている。最終電車近くの下り線は空いていた。両脇に妻と娘が同じような顔で眠っている。妻が握っている切符が落ちないだろうか、とそれが気になって仕方がなかった。  向かいに座っている学生たちが、二駅ほど前から車の話をしている。車内に彼らの声が響いた。 「マツダのロータリーエンジンはさ」と茶色の髪をした男が言った。  その瞬間、十年前の出来事を思い出した。「エンジン」
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にあった。 「ああ、いますね」私はうなずく。 「あそこを見ろよ」  河原崎さんが突然、人差し指を出し、斜め先に向けた。私は首を伸ばし、目を細める。人がうつ伏せで、倒れていた。いつからそこにいたのだろうか。さ