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正三角形は存在しない 霊能数学者・鳴神佐久に関するノート

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猿倉佳奈美は「幽霊が見たいのに霊感ゼロ」の女子高生。"見える"という噂のイケメン同級生ユウに近づくと、彼の兄・鳴神佐久は霊現象を数学で解説する変人霊能者だった。「悪霊に会ってみたい」という佳奈美に、佐久は「片化粧」という呪術を教えてしまう。するとユウが激怒。彼には何が見えている?ホラーだけど胸キュンの青春オカルトミステリ。

261 pages, Paperback

First published October 10, 2013

2 people want to read

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Atsuto Ninomiya

31 books2 followers

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Profile Image for Erika.
2,856 reviews89 followers
January 31, 2023
☆3.5。
「ホラーで胸キュンオカルトミステリ」というbook blurbがピッタリな内容。

主人公達が幽霊に出会って、ミステリアスな霊能力者に出会って、次々新しい事件を解決…という、ありがちなパターンでなく、霊の見えない主人公が霊を見たくて色々頑張る、という切り口が面白かった。それと、霊現象を数学的に説明してるパートが凄く興味深かった。
・例えば題名の「正三角形は存在しない」。正三角形と霊を同じように扱って説明している:「数学上の定義では線分には面積がなく、点には長さは無い。等しい長さの3本の線分と、3つの点で構成される図形が正三角形だが、人間の鉛筆ではそんなものは描けない。どんなに細い線を引いたって、そこには微細な幅が生じてしまう、つまり人間の技術では正三角形は図示もできないし、存在していても認識できない。けれど、僕たちは正三角形の存在を知っているし、存在を前提にしてあらゆるデザインが生み出され、学問も進歩していく。正三角形は世界に存在せず、人間の脳内にだけ存在する。正三角形だけでなく、直角二等辺三角形も、平行四辺形も、円も、球も、全てがそうだ。…現実と理論は乖離している。僕たちの脳は現実を認識しているが、性格には、現実と重なり合う、別の世界を見ているに過ぎない。それが僕たちだ。霊もまた、正三角形と同じ。」
・また、私が常々思っていた、「何故人間の霊だけなのか。犬や猫の霊は?」に対しては:虫の霊や大豆の霊、キノコやカビの霊が存在しても「いない」もしくは人間に「見えない」のは、人間と波長が合わないから。だから、縄文時代の人間の霊も「いない」し、外国人の霊もあまりいない。
・「霊が見える人と見えない人の違い」の説明は:絵の上手い人は、3次元の情報を2次元に見ることができる。その方法を口で説明することはできない。それと同じで、霊が見える人はある意味4次元で見えていて、それを3次元の感覚で説明する事は、そもそも4次元的感覚を持ってる相手に説明するのでなければ難しい。
→こういう「数学的」説明、すっきりして好き。

が、最後の最後のどんでん返しは、物語の終わりにふさわしいどんでん返しで、だからこそ予想のできるものだった。

また、「胸キュン」パートに関しては、少女漫画のような軽い甘さ。上記のどんでん返しのせいで、男主人公が困惑して、恋愛状況的にはうやむやに終わってるのも、納得の感じ。

内容は軽いけれど、変にありきたりで予定調和な感じでもないし、アニメとかにしたら良い感じに新しいんじゃないだろうか、と思う。
が、まぁ、もう一回読みたいかと言われると、そこまでのどんでん返しでも、そこまで登場人物達が魅力的なわけでもなかったので、ギリ4にとどかない、☆3.5。
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