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星月夜 (集英社文芸単行本)

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あらゆる縛りから逃れたいと願う二人の女性は、異国の地・日本で出会った――。両親の反対を押し切り、日本の大学で日本語を教える台湾人の柳凝月(りゅうぎょうげつ)は、新疆ウイグル自治区出身で、日本の大学院を目指す生徒の玉麗吐孜(ユーリートゥーズー)に初めて会った時から魅了されていた。玉麗吐孜もまた、柳凝月に惹かれていた。ある日、玉麗吐孜の元恋人の同居人が部屋を出て行くと言い出し、家賃問題に悩んでいた彼女は付き合い始めの柳との同居を考えたが、今の距離感が心地よく、これ以上親密になるのを恐れていた。一方、柳は玉麗吐孜の受験が上手くいったら一緒に暮らし、いつか結婚しようという想いが募っていた。期待もあえなく、玉麗吐孜は不合格通知を受け、日本に残る理由を失っていた。生国の政治情勢、家族のこと、隠している自分のセクシュアリティー……。共通の言語を持ち、語り合い、玉麗吐孜のことを分かっていると思っていた柳だが、玉麗吐孜が背負う重りを知らずにいた自分に気付く……。今、注目の新日本文学の旗手が描く、静かな祈りの物語。

137 pages, Kindle Edition

First published July 15, 2020

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Kotomi Li

12 books41 followers

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Displaying 1 - 5 of 5 reviews
Profile Image for Mar.
216 reviews6 followers
May 6, 2024
雖然是作者的前幾部小說,但在台出版卻是最近的事,已經讀了她很多本,這本可能是我前幾讀起來非常有感的一本,同樣身為語言學習者,知道語言的斷裂在異國是一種失根的感受。琴峰的文筆凝鍊,精準攫住日本生活的窒息與排外、台灣父母的壓迫、中國政治的迫害…擴及種族、性別、性向、語言等層面,雖然冰冷,卻又被她優美的文字打動,真要說起來有什麼可惜的,大概只有,她每本小說總是點到為止,但我覺得如果能深入再去探討某些議題就好了。
Profile Image for Mizuki.
61 reviews
June 15, 2026
Read in Japanese / English review below (ugh it is very long bc I don't work rn.... lol)

日本で暮らす二人の移民女性のお話。中国新疆出身のウイグル人でイスラム教徒の玉麗吐孜(ユーリートゥーズー)、台湾出身の日本語教師の柳(りゅう)。

特に印象深いのが差別の普遍性の描き方である。

玉麗吐孜は中国のパスポートを持っているにも関わらず新疆出身のウイグル人でありイスラム教徒である為、母国の中国で二流市民の扱いを受けてきた。一時期、ニュースでも国際問題として話題になったように、ウイグル人であるために、中国国内でもホテルでの宿泊を出身地を理由に断られるような現実を生きてきた。それらの差別を脱するべく、両親は玉麗吐孜を漢語の学校に通わせ、大学院まで進学させた。だが結局は女性、そしてレズビアンであることで彼女は中国での未来に限界を感じ、日本への留学を決意する。しかし、日本で待っていたのは、似たような理不尽さであった。外国人への嫌悪感をあらわにする通りすがりの人、移民だから悪人だと決めつけ、理不尽に権力を振りかざす警察。どこに行っても不当さは消えないのだと悟った彼女は自分の足でその地に立ち、戦わなければならないだと決意する。

玉麗吐孜のように二流市民のような扱いは、何かしらのマイノリティーである限り、どこにでも存在する。あらゆる社会の理不尽さは普遍的なのである。しかし、この理不尽さが普遍的であるということは、裏を返せば玉麗吐孜みたいに戦う人も世界中にいるということである。その事実はとても心強いし、多くの人が励まされるのではないだろうか。

他にも、「距離」の描き方が特徴的であった。現状、ウイグル人は中国国民なのにも関わらず、移動の際は常に身分証明書の提出を強いられる。そこで新疆出身であると分かれば、危険要因があると決めつけられるが故、気軽に遠出もできない。電話も中国当局が聞いている為、下手な事は言えない。どんなに電車、飛行機、電話などの人をつなげるインフラが整おうと、国家の気分次第で、繋がりは一瞬で消えてしまう。世界の隔たりはインフラから生まれるのではなく、人々の心の隔たりから来るものであるのだとこの小説は訴えているようだった。

この「距離」のもどかしさをさらに強調させるのが、台湾出身の柳の故郷への距離感である。彼女は玉麗吐孜のように、台湾で迫害をさほど受けているわけでもないし、台湾への移動がそこまで難しいわけでもない。しかし、そんな彼女が故郷への壁を感じるのは、両親への心の壁である。幼いころに受けた体罰や、両親の重すぎる期待が彼女を台湾から遠ざける。

移民であることの辛さの多くである「距離」。それは物理的でもあるし心理的でもあって、それを作者の李さんはとてもよく捉えているなと感心させられた。彼女自身が移民である経験が存分に生かされている。また、台湾出身でありながら、日本語教育の研究をする柳の日本語という言語への熱量と観察力は凄まじい。漢語を話す彼女だからこその着眼点は、日本語が第一言語の人には想像がつかないようなことだなと、とても感心させられた。

最後に、アイデンティティーなどの枠組みを超えて自分らしく生きようとする姿はとても頼もしかった。

本作の「ほしつきよる」という題名。本来ならば星月夜(ほしづきよ)とは月が出ていなくても星が月のように明るい夜を指す。しかし柳と玉麗吐孜が最後に見た夜空は星も月もきれいな夜で、それをあらわす言葉が彼女らにはない。ならば、「ほしつきよる」という言葉を作ってもいいじゃないと、話は終わる。

複雑な人生を持ち、将来どうなるかわからない二人の関係をや人生を端的に表す言葉はない。「ウイグル人」「台湾人」「中国人」「外国人」「学生」「教授」「移民」「レズビアン」「女性」。あらゆるカテゴリーを着る彼女らだが、二人の人生をそんな言葉で端的に表せば二人の実際生きる人生の豊かさは伝わらない。そしてそれらの枠組みに囲まれて生きるのは余りに息苦しすぎる。ならば、「ほしつきよる」という言葉をつくるように、自分らの人生も自分でつくっていけばいいじゃないと、この作品は訴えているようだった。

実際、多様性が増えていく現代、他人を枠組みを通してしか見れなくなってきてしまい、しまいには自身のことも枠組みに当てはめて考えてしまうような人は多いのではないだろうか。少なくとも、自分が住むアメリカではそのような風潮がとても強く、アイデンティティーで人のすべてを量ってしまうのはよくあることだ。でも人を枠組みに捉えて観るということは、裏を返せば自身のことも狭い枠組みに当てはめてしまっているということでもある。しかし、そんな枠に息苦しさを感じるのも、事実。だが、そのカテゴリーから抜けようと、環境などを変えたとしても、新たな枠組みに当てはめられ、その息苦しさはついてくる。玉麗吐孜が漢語を学び、そして日本語を学び日本へ渡ろうと、彼女を表そうとするカテゴリーの数々は消えない。「ウイグル人」が「外人」に代わるくらいで、枠組みに重きを置く限り、永遠と枠組みの狭さからは逃れられない。

ならば、新たな枠組みに逃げようとするのではなく、枠組みなど忘れて、自分で自分の人生おもうままにを描いていけばいいじゃないと本作は言う。様々な息苦しさを感じる人にとってとても後押しになる作品。日本語作品では珍しいトピック、そして多面的に物事を捉えられているのは、本当に個人的にドンピシャなので、筆者の他の作品もぜひ読みたい。



I started this book expecting a cute lesbian romance but instead got a nuanced and unique social commentary on identity and immigration (I’m not upset lol). Immigrant stories make me feel less lonely as it is a reminder that people always have moved through time and space and navigated various distances in life <3

Yurituz (not sure how to spell her name) is from a Uyghur Muslim from Xinjiang China. To escape the discrimination, she faces for being Muslim and Uyghur, she gets a Han Chinese education, but she finds herself still being limited by the fact that she is a woman and a lesbian. She then decides to immigrate to Japan to be free of those constraints but then finds herself discriminated for being a foreign immigrant. Once she realizes that oppression is universal, she decides to stand her ground and to fight, no matter how small that fight may be, and no matter where she is.

The story concludes on the notes of how we can create and design our own words. The characters seek to transcend identity labels, instead to create their own paths for their own complicated lived experiences. I feel that this is an especially radical take for Japanese literature, and it is refreshing to see this done.

Another factor that impressed me was the author’s description of borders and the state. Yurituz’s lived experience as a Uyghur Muslim has allowed her to see how fragile borders and states can be. Although she is a Chinese national, Yurituz’s movement in China was always restricted due to the heavy surveillance by the Chinese government. While the severity and scale may be different, Japan too surveils its immigrant population, shown through her negative interactions with the Japanese police. This all showcases how borders and division are a product of arbitrary enforcement of state powers, instead of an absolute line. Japan being an ethno-state with sea borders, I feel that the idea of a border as an imaginary line enforced through power is hard to find, and I am impressed with how the author did not exempt Japan from these takes.

Last thing I loved is her usage of words. I think the author’s background of learning Japanese as a non-native speaker is best showcased here. This goes to remind me that there is so much beauty in transcending language. <3 I will be reading more books from her!
Profile Image for ALU4.
24 reviews2 followers
November 5, 2023
中国語版は蔦屋という本屋で書腰(本の帯)に惹かれた:「首位台籍芥川賞作家」
芥川賞は日本の文学賞でなぜか台湾籍の作家さんに取ったから興味が湧いた
補足:芥川賞を取った作品は今作ではない、本の帯は日本と台湾だけの文化かな?

小説の内容はレスビアンの話、
台湾人の柳凝月は中学生の頃から自分の気持ちがわかってるけど、
両親が受けくれないもわかってる、離れたいから日本語教師として日本に行った
そしてウイグル族の玉麗吐孜と出会って、恋をした

中国語で読んだ時、楽しんでいたことは中に書いた日本語のことがわかる
キャラによって、中国語と台湾華語の違いも表現したから嬉しかった
日本語で読んだ時、もっと楽しい、こんない楽しいになるとは思わなかった
二回目だからもっと感じれる?それとも原作は日本語だから?多分両方かな

言語が違うから気づいたことは幾つがあった
例えば中国版には振り仮名(あるいはルビ)がない
日本語版は漢字の隣に漢字の振り仮名がある、例えば捷運(地下鉄)
カタカナとひらがなの隣に漢字の振り仮名もあるかなと思ったが、見た記憶がない
もう一つは言語の切り替え、日本語版はあるシーン(ネタバレしたくない)、
ルームメイトの二人で中国語で話してから、日本語に切り替え、そしてまた中国語に戻った
作家さんの考えは知らないが、私は建前と本音のようなことを考えていた
中国語版は中国語のままで書いたから、何も感じなかった
文化の違いも言語の違いによって、明らかに感じていた
「ご飯、 食べ た?」、日本では子供から親にこういう挨拶をする訳ないだろう
ちなみに、台湾の年寄りはよくこういう挨拶をする、
その点を気づいたら、元々親から子供にする挨拶が逆にしたこともわかってきた

この作家さんの本は全部興味がある、全部読みたい
たぶん日本語版と中国語版、とっちも読む、楽しいだから
そういえば、この作品は初めて翻訳版と原作、両方とも読んでいた作品
初めて日本語で読んで、日本語で感想を書く作品
これかれも言語の楽しさを忘れたくないね
Profile Image for Sydis0n.
156 reviews1 follower
March 2, 2026
日本語を勉強しているので、日本語で書いた本を読んでいます。しかし、レビューは英語で書きました。本当の気持ちを表現したいからです。

I really enjoy Li Kotomi's writing! I had never even heard of the Xinjiang Uyghur Autonomous Region, let alone the discrimination citizens of the area face in both China and Japan. Both of the main characters had such complex identities, and the way their relationship explores these dynamics is so genuine and heartbreaking. I loved the ending, and as someone learning Japanese, I loved how the title of the book represented their lives and the negotiation between languages.
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