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カラフル

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いいかげんな天使が、一度死んだはずのぼくに言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」ありがたくも、他人の体にホームステイすることになるという。前世の記憶もないまま、借りものの体でぼくはさしてめでたくもない下界生活にまいもどり…気がつくと、ぼくは小林真だった。ぐっとくる!ハートウォーミング・コメディ。

死んだはずの「ぼく」の魂にむかって天使が言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」。そうして、ぼくは輪廻のサイクルに戻るために、下界にいるだれかの体を借りて(天使業界では「ホームステイ」というのだそうだ)前世で犯した悪事を思い出さなくてはならなくなった。

乗り移ったのは「小林真」という自殺したばかりの14歳の少年。ところが、真は絵を描くのが得意な以外は、親友と呼べる友だちもいない、冴えないヤツだった。父親は自分だけよければいい偽善者で、母親はフラメンコの先生と浮気中。しかも、好きな女の子は、中年オヤジと援助交際中ときた。しかし、ホームステイの気楽さも手伝って、よくよく周りを見回してみると、世界はそんなに単純じゃないってことが次第にわかってくる。

森田芳光の脚色で映画化もされた、多くのファンをもつ1冊である。著者は、講談社児童文学新人賞受賞作「リズム」でデビューした児童文学界のトップランナー、森絵都。シナリオライターだった著者による本書は、生き生きとしたセリフが心地よく、軽快なテンポで一気に最後まで読ませる力をもっている。そして、周りを見渡せばすぐにいそうな登場人物との距離感が、物語をよりリアルにみせてくれる。

中学生が主人公である本書は、中学生に読んで欲しい本ではあるが、「世界はたくさんの色に満ちている」というテーマは、どの世代にも共感できるもの。かつて中学生だったすべての大人にもおすすめしたい。(小山由絵)

Paperback

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About the author

Eto Mori

81 books44 followers
Eto Mori has been a literary star in Japan for over thirty years. She has won numerous major awards in Japan including the Naoki Prize, one of Japan’s most prestigious awards for popular fiction. Colorful has been translated into seven different languages, and adapted into three films. Colorful is her first novel to be translated into English. She lives in Tokyo, Japan.

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Profile Image for Konatsu.
115 reviews12 followers
December 30, 2018
年末、実家で、外食にと思って適当に本棚から引っ張り出した一冊。もともと中高時代の親友が面白かったっていうのを思い出して、今年の夏、これまた実家に帰ってきた時に市内の古本市で買った一冊。その読みやすさと引き込まれるストーリーに思わず一晩で一気読みしてしまったけど、すごい余韻。できれば中高時代に読みたかったけれど、成人式を一週間後に迎えた今、中高生とは違う視点から読めた気がして、これまたよかった。割と想像しやすい結末だったはずなのに、完全にやられました。彼の周りが一気に色鮮やかになっていった時、私の話じゃないのに、私の周り、私の家族や過去含め、私を囲むものすべてに、何かしらの色がついて、息吹いたような気がした。小説って、白い紙に黒字で書かれているから、どうしても想像するのはモノクロの世界が多いと思うんだけど(私だけ?)、タイトルや表紙通り、これほど色を感じたのは久しぶりかも。『羊と鋼の森』や『ノルウェーの森』でもその独特の肌寒さや澄んだ空気を体感したけれど、感覚でいうとそれらと似てる。今まで(今でもちょっと思うけど)YAや児童書って対象年齢を超えてから読むのって恥ずかしいものだと思ってたけど、それらの方が時に心惹かれるのはなぜだろう、心動かされるのはなぜだろう。これもきっと忘れられない、大事な一冊になるんだと思う。何だか元気もらった。なんかあったわけじゃないけど、少し救われたような気がした、何だかこれからもやっていけるような気がした。確かに扱っているテーマは重いものだった。親の不倫、堕落、中学生の自殺やいじめ…でも、たくさんのレビューにもあったように、それでも重さを感じずに読める、明るくて、希望に満ちた、やさしい本。
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